Report
2025年度TAQUMI開催レポート
TAQUMIの開催について
2026年2月13日から3月6日までの約3週間にわたり、次世代のコンピューティング技術と実ビジネスへの応用を学ぶ「TAQUMI」プログラムを開催しました。
本プログラムの前半(第1回〜第10回)はオンライン形式で実施され、量子コンピューティングの基礎から、数理最適化、Webアプリケーション開発、クラウド(AWS)活用まで、幅広い技術スタックを体系的に学習しました。参加者は、量子アニーリングやゲート式量子コンピュータを用いたハンズオンを通じて、最新テクノロジーを実務に活かすための基礎体力を養いました。
ハッカソンの様子
プログラムの集大成として、2026年3月2日から3月6日までの5日間、早稲田大学にて対面形式のハッカソンを実施しました。テーマは「身近の”こうしたらもっと便利なのに!”を、カタチにしよう。」です。
参加者はオンライン講義で培った「最適化技術」と「Webアプリ開発スキル」を融合させ、社会やビジネスの課題解決に挑みました。D-Wave、IBM Quantum、Fixstars Amplifyといった量子技術をいずれか1つ以上活用し、実用的なWebアプリとして実装する高度な課題に挑戦しました。
チームビルディングから要件定義、実装、そして最終日のプレゼンテーションまで、密度の濃い5日間を通じて、各チームが独自の視点でテクノロジーを具現化していく熱気あふれる姿が見られました。
5日間の挑戦がスタート!初日のキックオフ
技術的な難所もTAの的確なサポートで解決へ
ランチタイムも貴重なネットワーキングの場に
開発の進捗を共有し、実装の精度を高める中間インタビュー
成果報告会
ハッカソン最終日の3月6日、プログラムの集大成となる成果報告会を実施しました。各チームが5日間かけて開発したプロダクトや解決策について、成果発表が行われました。発表後には、優れた成果をおさめたチームを称える表彰式が執り行われ、全日程を締めくくりました。
審査員の紹介
量子技術や産業界の第一線で活躍する専門家の方々に、技術力・独創性・実用性の観点から厳正な審査をいただきました。
審査員長:戸川 望 氏(早稲田大学理工学術院 教授)
審査員:田中 宗 氏(慶應義塾大学理工学部 教授)
審査員:松田 佳希 氏(株式会社Fixstars Amplify 代表取締役社長CEO)
審査員:岸本 太郎 氏(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 AI・ロボット部)
成果発表チーム一覧
4つのチームが、それぞれの視点から導き出した最適化ソリューションを発表しました。
| チーム名 | 発表タイトル | 内容のポイント |
|---|---|---|
| Quantory | 配属ガチャに希望の光 | 組織の配属希望を最適化するアルゴリズムを提案 |
| チーム瀬戸内 | 心理的相性を考慮したコワーキングスペースの席次最適化 | 心理的相性という感性データを最適化に組み込みました |
| Team CANDAR | CANDAR国際会議 開催地選定アプリ | 複雑な国際会議の選定プロセスを効率化 |
| M1Q | 納期回答最適化アプリ Q.E.D | 現場の即時判断を支援する納期回答ソリューション |
4つのチームが、それぞれの視点から導き出した最適化ソリューションを発表しました。
Quantory
チーム瀬戸内
Team CANDAR
M1Q
審査員による多角的なフィードバック
表彰式
全チームの発表終了後、厳正な審査を経て以下の通り各賞の授与が行われました。各チームには賞状が贈られ、審査員からその技術力や独創性に対して評価と温かい講評をいただきました。
最優秀賞:Quantory 「配属ガチャに希望の光」
審査員長特別賞:M1Q 「納期回答最適化アプリ Q.E.D」
NEDO賞:チーム瀬戸内 「心理的相性を考慮したコワーキングスペースの席次最適化」
アイデア賞:Team CANDAR 「CANDAR国際会議 開催地選定アプリ」
最優秀賞:Quantory
審査員長特別賞:M1Q
NEDO賞:チーム瀬戸内
アイデア賞:Team CANDAR
3週間のプログラムを完走した修了生
最後は審査員長である戸川先生からの総評をいただき、3週間にわたる「TAQUMI」プログラムは盛況のうちに閉幕しました。
アンケート結果
ハッカソン全体の満足度はいかがでしたか?
満足度を1~5の点数で教えてください。
ハッカソンを友人や同僚にすすめたいですか?
推薦度を0~10の点数で教えてください。
ハッカソンを通じて、技術的理解は深まりましたか?
理解度を1~5の点数で教えてください。
参加者の声
実務運用を見据えた
「一気通貫」の学び
O.S.様(会社員/ 半導体・電子部品メーカー)
これまで量子アニーリングに関連する業務に携わってきましたが、実問題への適用には数理最適化とWebアプリ開発の両方のスキルが不可欠だと感じていました。
TAQUMIは、これらを専門的に学習するだけでなく、アプリとして開発し公開するところまで一気通貫で取り組める貴重な機会でした。運営の手厚いサポートに加え、成果報告会では第一線の先生方や企業の方から直接フィードバックをいただけ、充実した内容でした。
未経験から「自力で
解決できる」という自信へ
S.A.様(会社員/ 半導体・電子部品メーカー)
参加するまでは量子コンピューティングを漠然としか知りませんでしたが、国策としての重要性や数理最適化の手法など、多岐にわたる知識を吸収できました。
講義は座学と演習がセットで、実際に手を動かすことで理解が深まりました。ハッカソンでテーマ設定、プログラム開発、Webアプリケーションのデプロイを自分で実装することで、社内の課題に対しても「ある程度自力で取り組める」という自信を得ることができました。
専門知識の深化と、
理想的な環境
P.M.N.様(学生)
オンライン授業から対面ハッカソンまで、素晴らしい経験ができました。ここで深まった量子アニーリングの知識は、大学の卒業研究にも活用していきます。将来の研究の為にもこの3週間の経験は役に立つと感じています。
講師や運営の皆さんが温かく、素晴らしい環境で学べたことに心から感謝しています。将来、このような魅力的な環境で働けたら良いなと感じました。
多様な背景を持つ仲間との、
貴重な学びの時間
C.Y.様(学生)
2週間のオンライン学習と対面ハッカソンのどちらも、とても多くのことを学び、これまで触れたことのない知識にもたくさん出会うことができました。また、さまざまな立場の方々と一緒に学ぶ経験は初めてで、とても貴重な時間となりました。
このプログラムに参加して本当に良かったと思います。講師、TA、事務局の皆様に心より感謝いたします。
自由な開発環境で、
量子の可能性を追求
Y.H.様(会社員/ ITサービス・情報処理)
スタッフの皆様、3週間の研修プログラムを開催してくださり、ありがとうございました。参加できない日程へのご配慮もいただき、感謝いたします。こんなにも整った開発環境の中で、伸び伸びとアプリ開発に打ち込めたことは大変貴重な経験となりました。
今回の経験を活かして、これからも量子の可能性を見出して開発に励んでいきたいです。もし量子コンピューターの理論のプログラムがあればぜひ参加させていただきたいです。
技術習得から実践まで
手厚い受講サポート
I.S.様(会社員/飲料・食品メーカー)
技術的なインプットから実践的に使う場まで設けて頂き具体的なイメージを伴った学習ができました。受講生に寄り添った受講サポートをいただき温かい雰囲気で研修を受けることができました。実践的なプログラムだけでなく丁寧な受講サポートまで含めて感謝いたします。
このような研修プログラムは通常受講料が多くかかるため、学生や企業にとって参加のハードルが高いのが実情です。今回のような貴重な機会をありがとうございました。